数学ⅠAの第1章「数と式」の第1節「式の計算」の中の整式解説ページです。整式だけでなく、項やn次式についてもわかりやすく解説しています。
この節の目標
目標にしてほしいのは「整式の変形を完全に身に着ける」ことです。これは、「数学の点の上げ方」で紹介した6つの要素の1番目「計算力」にあたるものです。すなわちこの節は重要な基礎であり、疎かにすれば先は明るくありません。気を引き締めて頑張りましょう!
1.整式
まずは整式という言葉の意味を知りましょう。整式とはざっくり言うと「ある幾つかの文字と+、-、×以外の演算が含まれない式」のことです。「ある幾つかの文字」とは「変数」のことです。問題文等では「\(x\)についての整式」のように書かれていることが多いですが、この\(x\)を「変数」と言います。具体的には次のように分類されます。
整式
・\(x²+y\)
・\(a³b-b²\)
整式でないもの
・\(sinx\)
・\(logx\)
・\(1/x\)
\(sin\)や\(log\)などの記号などを含む式は整式ではありません。また、変数が分母に来る分数式を含む式も整式ではありません。
項とは?
掛け算でできている一つの塊を「項」と言います。
例えば、「x²+y」であればx²が1つの項、yも1つの項になります。
要するに、整式を+または-で分割したものと考えればOKです。
n次式
nには2や3などの自然数が入ります。それらがどのようなものなのかを順を追って説明します。
次数
整式の中の項には「次数」というパラメータがあります。次数とは「その項は合計でいくつの文字がかかってできているか」を表した数字のことです。
例えば、\(x²\)という項は\(x\)が2つかかってできているので次数は「2」です。\(a²b\)という項は\(a\)が2つ、\(b\)が1つかかってできているので次数は「3」です。
\(x²\) ⇒ 2次の項
\(a²b\) ⇒ 3次の項
何も記述がなければ全ての文字は変数としてとらえてよいですが、「\(x\)についての次数」などの記述や、\(x\)についての関数(\(f(x)\)など)を考える場合は\(x\)以外の文字は変数として考えてはいけません。例えば、\(ax²\)の\(x\)についての次数は\(x\)の個数だけを数えて「2」となるわけです。
n次式
次数を理解できればn次式は簡単です。整式の中に入っている最高次数の項を探しましょう。その最高次数項の次数がnだとすれば、その整式はn次式です。例を見てみましょう。
例1) \(x³+2x²+12\)
例2) \(a²+ab²+3b\)
例1の3つの項のうち、最高次数の項は\(x³\)で次数は「3」なので、この整式は「3次式」です。
例2の3つの項のうち、最高次数の項は\(a²b\)で次数は「3」なので、この整式は「3次式」です。
ちなみに係数は次数に何の関係もないので注意しましょう。
最後に
この分野は高校数学の基礎中の基礎となるところです。しっかり復習しましょう!
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